-風-

第1話 変わるとき
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「…今日も普通か」

何も変わらない、俺の普通の1日。

朝起き、学校に行き、帰って、寝て、明日が来る。

普通だ、普通すぎる。

今日も俺は教師の下らない授業を10時間ほど受けていたわけだが、普通すぎる。

人生を無駄に使っている気分だ。

こんなことなら、どこかの喫茶店でパフェを食べていた方がマシだと思う。

「仕方ないだろ?んなこと言ってもさ」

桜が俺に諭すように言った。

卯月 桜、中学からの俺の友達。

俺の変人的普通嫌いを目の当たりにしても、友人でいてくれるいい奴だ。

「わかってるが…どうも気に入らない」

桜との何気ない会話、これも普通だ。

今の俺にとっては、全てが普通に思える。

…つまらない。

趣味でも持てば少しは違う気分になるんだろうが、どうも好きになれるものがない。

俺に向いてるものは何だ?

勉強か?

いや、正直、地理のような見解の狭いものは必要ないからな…。

喧嘩か?

確かに負けたことはないが、それが自分のいる世界が狭く思えてしまって嫌だ。

結局、俺に趣味は出来そうにない。

なら…、この世界に普通じゃないものはないのか?

上を見上げる。

あの空も普通だ

あの雲も

流れる風も

「…っ!?」

上を向いていた俺は、下に落ちていた何かにつまづいた。

普通の空を見上げていた俺が馬鹿だった。

「おい、大丈夫か?」

桜が駆け寄ってくる。

しかし、俺は桜に応えなかった。

「何だ、これは…?」

俺がつまずいたのは不思議な形をしたベルト。

俺は完全にそれに見入っていた。

久しぶりに普通じゃない物を見た。

面白い。

「預かっとくか」

俺はベルトを拾うと、カバンに詰め込んだ。

「オイオイ、いいのか?落とし物だろ?」

「預かっておくだけだ。持ち主が見つかったら返す」

正直、返すつもりは更々ない。

「あのさぁ…」

桜が何か言うのを無視し、駆け出す。

「…ってオイ!待てよ!」

待てと言われて待つ馬鹿はいない。

それにしても…、何なんだろうか、このベルトは。

…どこかで見たことがあるような…

思い出せないと言うことは、俺の勘違いだろう。
「…?」

今、誰かに名前を呼ばれたような気がしたんだが…気のせいだろうか?





まずいまずいまずいまずい!!

大事なものを落としてしまった!!

ボクはアレを守るためにこの町まで来たっていうのに…

あれだけの数の化け物から必死に逃げてきた意味がないじゃん!!

お願いだから、あいつらの手にアレが渡りませんように…

そんな願い事してる場合じゃない!!

一刻も早く、あのベルトを手に入れないと…









仮面ライダーブラスト

第一話 変わるとき
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